陸上自衛隊が公式エンブレム「桜刀(さくらかたな)」を発表
5月26日、陸上自衛隊は組織を象徴する公式エンブレム「桜刀(さくらかたな)」を発表しました。なんと意外にも今までエンブレムはなかったそうです。強さと優しさを兼ね備えた中にも気品があり個人的には素晴らしいエンブレムだと思います。
エンブレムの概要
我が国の平和と独立を守るという陸上自衛隊の使命を踏まえ、上段に日の丸を、下段に陸上自衛隊を象徴するモチーフとして従来から制服等に装飾している桜星を配置するとともに、古来より武人の象徴とされてきた日本刀を中央に配置して、その「刃」に強靭さ、「鞘」に平和を愛する心を表現しました。
刃と鞘にかかる帯には、陸上自衛隊の前身である警察予備隊の創隊時期を記して創隊以来の伝統を表現するとともに、奥に刃、手前に鞘、帯を配置することで、陸上自衛隊が「国土防衛の最後の砦」であること、そして、国家危急の時に初めて戦う意思を表現しました。
陸自(桜星)が前進する姿を国鳥である雉(きじ)の翼(羽の枚数は都道府県数と同じ47)でイメージ化しました。また、「焼け野の雉、夜の鶴」という諺は、「巣を営んでいる野を焼かれた雉子が自分の身を忘れて子を救う」(広辞苑)という意味ですが、それらは、事に臨んでは危険を顧みず我が国の防衛にあたる陸上自衛官に通じるものがあると感じています。
縁取りは、陸上自衛隊をイメージする緑を基調として、その上に白字で「日本国陸上自衛隊」の文字を漢字と英語で併記しました。
たとえ後付けだとしても、人を納得させるだけのコンセプトって大事ですね。
丸型、盾型、四角型、縁なしの4種類があり、使用シーンや媒体により使い分けるようです。
エンブレムは既に陸上自衛隊の公式ウェブサイトで使用されており、今後は様々な媒体に展開される模様です。ちなみに、今までプレスリリースなどで使用されていたキャッチコピー「守りたい人がいる陸上自衛隊」は国内にて、自衛官募集等の際に引き続き使用していく、とのことです。
個人的にはグラデーションを多用したデザインはあまり好みではありませんでしたが、気品や伝統といった重みのあるデザインをするときにはグラデーションも上手く使えるようになりたいものです。